別れさせ屋では「工作」という形でもって、業者のスタッフが依頼人が「別れたい」もしくは「別れさせたい」相手に接近します。徐々に親密になっていくことで、依頼者との距離を取るわけです。では、実際のところ、その工作員はどのような工作をするものなのでしょうか?
ここでは、浮気解消の事例で、実際に行われた工作を紹介します。浮気性のある旦那の浮気を解消するために、女性工作員3名が接触。あるバーに入った旦那の近くに3人が座り、それぞれがちょくちょく目配せをします。
これは、男性の好みの女性が特定しづらい場合のための工作で、どの女性が最も工作員として適切なのかを、男性本人の態度を見て決めるためのものです。言うまでもなく、旦那は好みの女性と目を合わせるようになりますから、その時点でその工作員がアプローチを試みるわけです。
しばらくすると、旦那は一人の工作員が気に入ったようで、一人と意気投合。工作員は旦那との連絡先交換を済ませ、交際をスタートさせます。初めのうちは、普通のデートを重ねるなどして親密度を徐々に深めていきます。
ただし、飲んだ勢いで肉体関係に及ぶようなことはせず、そこは言葉を濁して相手の気持ちをじらしておきます。また、これは他の女性との関係やその素性を突き止めるための時間稼ぎでもあります。やがて、旦那が別の女性ともデートしていることをつきとめ、その事実を追求します。
要は、工作員と浮気相手が鉢合わせをするような場面に意図的に顔を出していくわけです。板挟みにあい、工作員に破局を迫られた旦那はあえなく元浮気相手と破局、それからしばらくして工作員とも離縁。かくして「別れさせ」が完了するというわけです。
この工作の場合、肝となるのが、「旦那は浮気相手としてどのような女性がタイプか」という部分が不明瞭であったということです。依頼の段階で相手の素性が分からない場合の対処となります。浮気相手に妻と似たようなタイプの女性を選ぶ男性もいますが、まるで違うタイプの女性を選ぶ場合もあります。
工作をスムーズに進めるための前提として、「工作員が男性の好みの女性である」という一面は重要ですから、依頼者としては、相談の段階でその辺りをきちんと伝えるのが大切です。