別れさせ屋と聞けば、離婚や離縁を受け持つ「別れ専門業者」というイメージをもつはず。ですが、実際には復縁の方も受け持っている業者も多く存在し、そちらにもニーズが存在しています。復縁の場合は、離縁の場合とはアプローチの仕方が異なります。どちらも、事前の相談や調査などから対策や料金プランを考えるという点では共通していますが、その後がまるで違うわけです。
復縁したい関係性にもよりますが、離縁の場合には工作員がターゲットと親密な関係を築こうとして、依頼人とターゲットの間の距離を遠ざけようとするのに対して、復縁の場合には、工作員がターゲットと依頼人の間を取り持ちます。
例えば、元カレとの仲を修復したい、という依頼が来た場合、調査員は相手にとって依頼人の何が不足だったのか、ということを明確にします。そのうえで依頼人の悪い所を直していったり、長所を伸ばしていったりと言った、人生相談の延長のようなアドバイスを重ねて行きます。
「何があれば関係を修復できるのか」「どこを直せばよりを戻せるのか」と二人で真剣に考えていくわけです。あるいは、不和から別居に陥ってしまった夫婦の場合、いったん距離を置いて頭を冷やしていく必要があります。ここで依頼者とそのパートナーとの間を取り持って、お互いの考えのギャップを埋めていくのが復縁屋の仕事になってくるわけです。
例えば、隠していた借金があるのならそれを返済するための対策を考えるとか、浮気や不倫があったのなら、それを改めるための努力を重ねるとか。いずれにしても、別居という距離ができる期間に上手に立ち回って、互いの考えの溝を埋めていくのが仕事になります。
このように、単にターゲットに接触を試みるだけではなくて、依頼者との間を取り持って、お互いの考えのズレをなくしていくような仕事をするのが特徴です。別れるだけで仕事ではない別れさせ屋の復縁業務。
パートナーや恋人に不満を抱いたとしても「別れたい」と考えるまでには至らない場合も多いでしょう。よりを戻せるならそれに越したことはないと考える人にとっても、別れさせ屋はありがたい業者だと言えます。