別れさせ屋にはいろいろな相談が舞い込んできます。その誰もが、誰かを別れさせたい、もしくは自分が別れたいという気持ちをもっております。でも中には、依頼を受けて作戦を進めていくうちに、やはり復縁したくなった、という人もいらっしゃるのです。
それはこんなケースでした。ある男性は、交際してから半年以上経過した彼女がいました。しかし、その束縛のひどさに参っていたのです。会社の飲み会などがあっても、何時に帰ってくるのか、本当なら写真を送って、などなど。そしてメールを返さないとしつこく電話をかけてくるなど、気の休まる暇もありません。
仕事関係ですらそんな状態なので、友人や知人と飲みに行くことなど、到底できません。このままでは、付き合い続けても心の休まる時がないので、別れ話を切り出しました。しかし、相手は逆上して話になりません。その後、会社関係の飲み会であればと、理解はもらったのですが、数か月経ったら、また同じ状態になってしまいました。
そこでもう無理だと思い、別れさせ屋に相談したのです。相談の上、工作員に近づいてもらい、浮気一歩手前まで親しくなってもらうことにしました。でも、なかなか工作員が親しくなるチャンスができず、どんどん時間とお金だけが浪費していきました。
ようやく近づいてメールアドレスを交換できるまでたどり着きましたが、なかなか親密になる様子がありません。彼女は全くなびく様子がないのです。そこで依頼者は心変わりをしました。ここまでいろいろと工作しているのに、それでもなびかないというのは、それほど自分を想ってくれていることだと、気付いたのです。
そこで依頼者は思い切って。束縛に関して大げんかをしかけたのです。そうすると、彼女も少し理解してくれたようであり、それまでより付き合いやすくなりました。そこで、もう少し関係を続けていこうと思ったようです。
こうして、別れる寸前までいっていたのが、別れさせ屋が入ったことで、逆に親密になることができたのです。業者も、何も中を壊すことだけが目的ではありません。一番は、依頼者が一番納得してもらえる形で決着をつけることです。こんな結末になることもあるのですね。