配偶者が不倫をしていることが分かってしまい、とてもこの先一緒に暮らしていく気持ちにはなれないとき、頭に浮かぶのが離婚という選択肢かと思います。
不倫による離婚といえば慰謝料のイメージが強いかと思いますが、実際に慰謝料を請求するとなるとどのようなことが必要なのでしょうか。
■まずは不倫の証拠集めが大切
不倫相手も配偶者も不倫を認めていれば良いのですが、慰謝料などを恐れて不倫を認めないことも少なくありません。
そうなってくると、相手に突きつけるための不倫をしていた証拠がとても大切になってきます。
不倫相手と配偶者がホテルに入るときの写真、メールなどのやり取りの履歴などはとても有利な証拠となりますが、手に入れるのがなかなか難しいこともありますし、証拠を手に入れるために法に触れるようなことをしてしまうとかえって慰謝料を請求されてしまうなどということも。
特に、メールのやり取りの履歴などを入手する際に、配偶者のスマートフォンなどを承諾を得ずに隠れて覗き見てしまうと、プライバシーの侵害をしたとして証拠としては認められず、損害賠償にまで発展する可能性があります。
証拠集めについては専門的な知識も必要になりますので、不安な方は弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。
■慰謝料の請求に必要な条件とは?
証拠が集められたらいよいよ配偶者や不倫相手に慰謝料を請求することになりますが、慰謝料を請求するにあたって必要な条件というのがあるのはご存じでしょうか。
まず、先ほども申し上げたように不倫をしていたという不貞行為の証拠があるということが前提となります。
また、婚姻や内縁の関係がきちんと夫婦間で継続しているということ、配偶者や不倫相手が自由意志で不倫をしていること、不倫相手に故意や過失があること、時効には至っていないこと、というような条件があります。
以上の条件が満たされていたら、不倫相手の素性を調べたのち、不倫相手に内容証明郵便を送付して示談交渉をするなり、調停の申し立てをするなりすることとなります。
不倫をした配偶者や、不倫相手に慰謝料を請求する場合、様々な専門的な知識が必要な手続きが想像以上にあるものです。
折角集めた証拠が全く役に立たないどころかかえって自分の不利になってしまうようなこともありますので、もしも慰謝料を請求するとなった場合には、弁護士などへの相談を検討しましょう。